【必見】明治大学専門塾/予備校が解説する明治大学 理工学部 化学の入試傾向と対策

菅澤孝平

明治大学専門塾/予備校MEI-PASSの代表菅澤です。

このページでは、明治大学理工学部の化学入試問題の傾向や特徴を解説しております。

化学を選択した受験生の中には当然「化学が好きだから」とか「化学関連の仕事に就きたいから」と崇高の志を以って選択した者もいるでしょう。また中には「入試で出題されるからしょうがなく」とネガティブな理由で選択した人もいるでしょう。どちらにせよ、理系受験生にとって化学は事実上必須科目的な立ち位置なのでその重要度が高いことには変わりありません。この記事では明治大学理工学部の化学の傾向と対策についてまとめておりますので是非最後までご覧ください。

明治大学理工学部とは

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明治大学理工学部は1944年に明治大学内に創設された、東京明治工業専門学校に由来し、1949年の学制改革に伴って電気工学、機械工学、建築学の3学科からなる工学部に発展し、以来様々な学科を新設して現在では電気電子生命学科、機械工学科、機械情報工学科、建築学科、応用化学科、情報化学科、数学科、物理学科の8学科より構成されています。

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明治大学理工学部の理念は、明治大学の「『個』を強くする大学」の教育理念の下、学生一人一人が自立し、未来を切り開く能力を身につけ、「責任感と倫理観、多面的な思考力と広い視野を持ち、国際感覚にあふれた技術者や研究者を育成すること」を目標にしています。簡単に言うと、「常識と個性を兼ね備えた、個人としても研究者としても高度な人間の育成」を目指していると言うことです。

明治大学理工学部についての情報は別途コチラに記載しております。

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明治大学理工学部「化学」の前提情報

試験時間80分
大問数3題
解答形式マークシート
頻出単元無機・理論・有機
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一般的に、大学の入学試験では物理1科目受験、または物理と化学などの2科目受験がよくある入試形態ですが、明治大学理工学部に関しては少し特殊です。明治大学理工学部は「理科」として80分の時間制限の中で、物理3題、化学3題の計6題から3題選択するという方式です。つまり物理と化学を解いてもいいですし、物理だけでもいいですし、もちろん化学だけでもいい、という珍しい形式です。物理と化学2科目勉強した受験生にとっては自由度が高くて嬉しい形式ですね。

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明治大学理工学部の化学は理論、無機、有機と全分野を網羅する、オーソドックスな出題です。共通テスト(旧センター試験)や国公立、他私立大学と同じようないわゆる一般的な出題です。ですから「明治大学専用」の受験対策は必要なく、「受験化学全般」の対策さえすれば十分解けるような内容です。したがって以下では明治大学の入試を念頭に置きながら、受験化学一般の対策についても記述します。

明治大学理工学部「化学」の傾向

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それでは、明治大学理工学部「化学」の特徴・傾向を見ておきましょう。

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この記事では明治大学理工学部の化学について記述しますが、他の大学の化学について対策をしたい方はこちらの記事もご確認ください。

他の大学の化学について対策をしたい方は

こちらの記事もご確認ください。

■傾向

■対策法

全てを記載しています。

少しでも合格可能性を上げたい方は最後まで見てみてくださいね。

他大学の化学対策をしたい方はコチラ

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他の学部、大学対策も知りたい方も是非ご覧ください。

■明治大学農学部の「化学」を詳しく知りたい方はコチラ
■立教大学理学部の「化学」を詳しく知りたい方はコチラ

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明治大学理工学部の「化学」はとにかくフツー(なべて:古文)!

数学や英語とは違って、入試化学は国公立私立にかかわらず全て似たような出題です。基本的に理論、無機、有機全てから何かしら出題され、いずれかに偏向することはほとんどありません。したがってどの分野においても「解けない分野」があってはいけません。特に化学のみ選択した受験生は3つ全てを解かないといけないので確実に全分野を習得しなければなりません。物理化学選択の受験生は物理との兼ね合いを見ながら一番自分が点数を取れそうな構成を試験本番で選択することになります。その点、一般的な大学は物理、化学の全問を解くのが当たり前なので明治大学は慈悲深いですね。

■よく見る理論・無機化学

例:

理論・無機に関しては特に目立ったところがないありきたりな出題です。理論と無機が融合されてますが、内容は簡易です。

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理論と無機が融合された問題です。融合問題はある程度難しい大学でしか出題されませんがMARCHレベルの大学以上においては理論、無機、有機のそれぞれが完全に独立して出題されることはないと考えた方がいいでしょう。問題集などで独立した問題を身につけてからこれらの融合問題にチャレンジしていくのが良いでしょう。

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融合問題とは書きましたが内容は簡単です。各分野の知識とある程度の経験を積めば合格点は十分取れるでしょう。マークシートだから答えが出せなくても選択肢から類推できると考えている人もいるかもしれませんが、選択肢はかなり豊富で答えから推測するのはまず無理です。ですから自分で答えを導ける力は必須です。

■簡単なのから難しいのまで幅広い有機問題

例:

後半部は知識+実践力が要求される幅広い出題ですが出題自体は標準的な内容です。

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上は有機の問題前半部と後半部の抜粋ですが、前半部は共通テスト(旧センター試験)らしい出題です。知識だけで回答できる問題が並び、スラスラと解いていきたい部分です。逆に言えば知識がないと解けない問題も数多く出題されるので、知識は必要不可欠です。それから後半部は「これぞ有機」と言ったボリューミーな内容で、知識というよりは現場での実践力を試される問題ですが内容は特段難しいもんではありません。普段から演習を積んで実践力を鍛えれば乗り越えられる障壁です。

明治大学対策を含めた受験化学一般の勉強法と注意点

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次に明治大学「化学」の攻略法をお伝えします。ほとんどの理系受験生が受験する「化学」ですが、覚えることも多く計算も大変で…と何かと悩ませる化学ですがここでは化学の勉強を効率よく進めるために注意すべき箇所やオススメの勉強法などわかりやすくお伝えします。是非最後までご覧いただき自学習の参考にしていただければ幸いです。

❶計算も暗記も厄介な理論化学

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化学と言えば暗記科目、と仰る人もチラホラいますが理論化学に関しては暗記要素よりも計算要素の方が多いです。しかし同時に暗記部分も多数ございますので、理論化学で特に気をつけなければならない箇所をお伝えします。

まず「暗記するところは暗記」してください。暗記するところとは気体の状態方程式をはじめとする方程式、そして質量パーセント濃度やモル濃度の定義(=式)に加えヘンリーの法則などの人名と法則名のことです。これらは試験会場で導くことは不可能なため大人しく暗記するほかありません。

一方で暗記箇所と一般には思われてるところも原理がわかれば暗記する必要がなくなるところも多数ございます。例えば「電気陰性度は周期表右上に行けば行くほど強くなる」というのは暗記という人もいますが、「周期表右側の原子の価電子数は一個不足していてかつ上に行けば行くほど電子の不足分の影響が顕著である」ということがわかれば上のことは試験会場で導けます。したがって暗記する「必要」はございません。このことはMARCH以上の大学では知ってないと行けないレベルのことなので一段階上のレベルにチャレンジして「暗記しない」というのも手です。面倒であれば素直に暗記してください。方法がどうであれ、「周期表右上に行けば行くほど電気陰性度は強くなる(希ガス除く)」は使えるようにしてください。他にも電池の反応式などもこれに該当します。

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そして理論計算を侮ってはいけません。なんだかんだミスが多発するところですしミスしても気付きません。それでいてミスすると一番痛いです。せっかく立式は合っていたのに計算ミスして不正解となっては非常にもったいないです。こういうことがないためにも、面倒な理論計算も日々の演習から手計算で解を導いてくださいね。

ちなみにここで朗報をお伝えしますと、一度大学に合格してしまえば基本的に電卓の使用が認められます。電卓解禁まであとちょっとの辛抱です、ガンバレ受験生!

❷無機化学は暗記

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化学が暗記科目といわれる最大の理由は無機化学でしょう。というのも無機化学に関してはほぼその全てが暗記だからです。ここはどうあがいても暗記のカルマを逃れることはできません。

とは言っても、一度暗記してしまえばなんてことはございません。なぜならテストで出題されるのは暗記箇所のみからで、そっくりそのまま出題されることがほとんどです。もちろん上位校になってくれば多少ひねってくることはありますがそれでも教科書の事項そのまま出題というのが一般的です。

ところで「覚えろ」といわれても簡単に覚えることはできないように思えます。「暗記は直前に覚えればいいでしょ、」と後回しにしたがるのは筆者だけではないと思いたいです。しかし残念ながら明治大学含め他同レベル帯以上の大学の無機化学は大抵理論とセットで出題されます。したがって無機の暗記を後回しにしていると理論の演習も満足にできなくなってしまいます。ですから早い段階で無機化学を習得しちゃいましょう!

筆者のオススメの勉強法は無機を0から100まで1日で完結させてしまうやり方です。これは筆者自身お勉強ができたお友達から勧められたやり方なのですが実際一発で8割くらい覚えられます。まだ無機化学にきちんと手をつけていない受験生はどこかで「無機の日」を作って、1日で全部暗記しちゃいましょう!

➌万里の長城「有機化学」

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タイトルに万里の長城は唐突だったかもしれませんが、筆者が初めて有機化学を習ったとき先生の授業が全く意味不明だったのを覚えています。全く新しい範囲で教科書の反応の一つ一つが理解できるものではなく、しかもページ数が教科書の半分ほどある有機化学は初学者の天敵、化学選択者の万里の長城です。正直に、「どこから手をつけていいかわからない」と言う受験生は山ほどいるでしょう。ですからここでは有機化学の攻略法を私が水先案内人となって途方に暮れている受験生を導き申し上げましょう。

菅澤孝平

まず有機化学は暗記ではない

訳わからないから暗記してしまえ、と逃げてしまうのは筆者にもよくその気持ちはわかるのですが少々拙速な結論です。と言うのも有機化学の全てが全てを暗記しようとすると膨大なページ数を暗記する必要に迫られますし、例題の(4)のように自分で机上実験をして問われてる物質を探し出すような問題に時間がかかってしまたり解けなくなってしまったりします。そこで筆者が有機化学を「暗記」と捉えるのではなく「パズル」と捉えることをお勧めします

教科書には少ししか書かれておりませんが問題集の解答解説では具体的に物質Aの-Hと物質Bの-OHが如何に結合するか、反応プロセスを丁寧に解説しているものがあります。あれをそっくりそのまま再現すると言うのが「パズルで解く有機化学」なのです。またアルコール→アルデヒド→カルボン酸という反応も実際に構造式を書いてみてどこの-Hがとれるのか、研究してみると有機化学がパズルになってきます。そして実際試してみればなぜ第二級アルコールがケトンまでしか酸化されないのか、なぜ第三級アルコールが酸化されないのかが理由をもってわかるようになります。

しかし残念なのが教科書には上のようなプロセスが最初の方にしか書かれてない点です。教科書のプロセスが書かれたところを丁寧に読み、パズルが理解できるようになったら実際に問題集で演習を重ねてみて経験を積むことが有機化学習得の近道だと思います。その過程で何かわからないことがあったら学校や塾の先生に積極的に質問に行くと答えてくれるでしょう(はずです)。実は「化学の新研究」という辞書並みに分厚い本にはこういったプロセスが”必要以上に”詳しく書かれているのですが、あれは東大受験生にとっても過剰に詳しく書かれているので相当な化学好き意外にはお勧めしません。

❹実は有機化学も半分暗記

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先に謝ります。先ほど「有機化学は暗記ではなくパズル」だと申し上げたのにも関わらず、次節で「有機化学は半分暗記」と主張して受験生を惑わせましたことをお詫び申し上げます。詳しくこの矛盾を解説いたしますのでどうか最後までお付き合いください…

先ほど解説した、パズルで解く有機化学は例題(4)では非常に有効な手段というよりも必須の技能であります。有機化学で出題される問題の半数は上のようなパズルを実際の試験会場で解くような問題です。しかし有機化学も暗記を避けられない分野なのです。まず有機化合物の名前はどうしても覚える必要があります。一応、化学には命名の規則があるので初耳の物質でもその様態を名前から推測できるのですが、同時にいわゆる「通称」なるものがあるものも有名どころには多数あるので教科書に載っているほとんどの有機化合物の名前を暗記しなければなりません。

また上のパズルもジアゾあたりになってくると反応機構が大学レベルの内容になり、ものすごく複雑になります。ですからジアゾカップリングも事実上暗記になりますし、ヨードホルム反応の反応機構を学ぼうと思ったらかなり複雑です。ですから有名どころの反応式も暗記になってきます。

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さらに有機化学の後ろの方は合成高分子や天然有機化合物を扱った内容になりますがここのほとんども暗記になります。エチレングリコール+テルフタル酸=PETなどは暗記です。ただしパズルを習得すれば、エチレングリコールとテレフタル酸の構造式を知っているだけでPETの構造式を導出できます。また旧センター試験でよく出題されていた、DNAの塩基配列と構造式の融合問題も各塩基の構造式を覚えなければ解答できない問題です。筆者が「なんとなく」で解いていたのはここだけの秘密です。

❺総論「化学は暗記×演習量」

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筆者が高校2年生の頃、「化学を暗記したら負けだ」と根拠ない信念をもっていたがために化学の暗記を毛嫌いしていて、この記事でも「化学=暗記」という一般論から少し読者の皆様を遠ざけようとしましたが実際に受験してみて肌で感じたのは「化学は8割暗記」というのが実際のところでしょうか。本当に化学はほとんど暗記です。しかしおそらく読者が考えてる以上には暗記ではない部分、即ち理論的に導ける部分もあります。例えばPV = nRTからΠ = cRTは導けます。つまり沸点上昇(凝固点降下)と気体の状態方程式は少なくとも入試問題の前では同じ式なのです。また電池の電極もどちらが陽極でどちらが陰極というのも暗記ではなくイオン化傾向(カソウカナ、マアアテニスルナ云々)から導くのが本筋でしょう。そうやって化学のほとんどが暗記と認めつつも決して全てが暗記とは思わないようにしてください。「暗記量は最小限(8割)でも確実に」をモットーに、覚えるところは抜けがないように覚えてください。

そして大事なのが演習です。いくら暗記したからといっても入試化学はそう簡単に正解を与えてくれません。暗記して初めて問題が解ける地盤が固まったのです。地盤を固めてから演習をこなし、経験を積んで点数が伸びるようになります。無機のところでも申し上げましたが暗記は素早く、演習メインで忘れたらまた暗記、この繰り返しで確実に点数が伸びるようになります。今日の苦しみも明日のために、ガンバレ受験生!

「人の一生は重荷を負うて、遠き道を行くがごとし急ぐべからず。

不自由を、常と思えば不足なし」-徳川家康

菅澤孝平

明治大学理工学部の化学については以上です。

・一覧で明治大学対策記事が閲覧できます。

■対策法

全てを記載しています。

少しでも合格可能性を上げたい方は最後まで見てみてくださいね。

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この記事を書いた人

Goda Shinnosuke